編集にまつわるアレコレ話

『遠藤周作の霊界談義』から広がるアレコレ話《第4回 神は「沈黙」などまったくされていない》

三浦朱門と遠藤周作が遭遇した幽霊

前回は遠藤周作のUFO好きなエピソードを紹介しました。今回は、遠藤周作と霊体験です。
実は遠藤はいろいろと霊体験をしています。一番有名な話は、同じ作家友達の三浦朱門と二人で同時に体験した話でしょう。

この話はかつて月刊「ザ・リバティ」2007年11月号(幸福の科学出版)で、「それでもあなたは信じない!? 有名人が見た『幽霊』」で紹介されたことがあります。この記事は、当時発刊された、三浦正雄・矢原秀人著『あの世はあった 文豪たちは見た! ふるえた!』(ホメオシス)をもとに企画されたものです。

伊豆旅行中の遠藤と三浦が熱海の旅館に宿泊し、夜、離れで睡眠をとることになります。睡眠中、遠藤のところに男性と思われる自殺者の霊が現れ、恐怖を味わいます。そして、その様子を、同室の三浦が気付いて、見ていたというのです。三浦は霊の姿を遠藤に伝え、ここにいてはいけないと二人で離れを飛び出し、旅館に駆け込んで、事情を聞くと……。

二人同時に別角度から霊を見るという、大変珍しい体験です。そんな怖い体験をしたにもかかわらず、後日、遠藤は再び霊が現れるかどうか検証するために、雑誌企画でカメラマンを連れて同じ旅館の離れに泊まりに行くほどの好奇心のかたまりでした。

そんな遠藤が初めて霊体験をしたのは20代後半の時、フランス留学中のことでした。一つ目はルーアンの波止場近くの小さな宿屋での体験。もう一つはリヨン滞在中、4階建てのガランとした学生寮での体験です。

以上の三つの遠藤の体験談は今読んでも、ぞっとさせられます。こんな話は文学研究的にふさわしくないとでもいうのか、遠藤文学的には黙殺されるようです。でも、こうした体験が彼の人生観に影響を与えないはずがありません。

 

臨死体験に救いを求めた遠藤周作

遠藤夫人も、亡き夫が霊に関心や好奇心があったことを認めていて、晩年、死後の世界や臨死体験に深い関心を寄せ、こうしたことで死への恐怖を克服していったと語っています(遠藤周作『好奇心は永遠なり』講談社)。

とりわけE・キューブラー・ロスの『臨死体験』が遠藤の救いになったようで、
それで、(遠藤は)死ぬのは怖くなくなったようです。(中略)だんだん、死が終わりじゃないんだって思えるようになってきていました。死は、そのさらに向こうへ行くための通過儀礼にすぎないんだという話は、よくしていましたと遠藤夫人は同書の最後に語っています。

またキリスト教では教えない転生輪廻についても、クリスチャンだった遠藤は、強い関心を持っていました。日本兵から転生した人がミャンマーにいるという話など、ずいぶん興味深かったようです。バージニア大学のスティーブンスン先生〔『前世を記憶する子どもたち』(日本教文社)〕にも是非お会いしたいという話をしていましたなど、夫人はさまざまに回想しています。

 

神々は沈黙どころではない

生前、「神は沈黙されている」と感じながらも、臨死体験や転生輪廻の話を通してあの世の実在に救いを求め、霊やUFOに対してオープンマインドで、好奇心旺盛だった遠藤。

もしそれがきっかけで、さらにもう一段、信仰を深めることにつながっていたら、そして深い悟りに至っていれば、遠藤文学はまた新たな発展を遂げていたかもしれません。

映画「沈黙-サイレンスー」のマーティン・スコセッシ監督の守護霊インタビューで、遠藤霊の悟りも明らかになっていきそうです。

今、霊言現象というかたちで霊や神々が沈黙どころか、膨大な量の霊言を語ってきている事実に私たちは直面しています。霊たちには、この世の人間に言い残したこと、伝えたいこと、訴えたいことがたくさんあるのでしょう。そして、神はさまざまなメッセージを人間である私たちに送ってきています。神は「沈黙」などされていないのです。

遠藤周作の霊も、『遠藤周作の霊界談義』できわめて多弁です。スコセッシ監督の守護霊も質問者と激しく言葉をやりとりしています。

『遠藤周作の霊界談義』をもとに、現在起きていることをからめて、いろいろと話を広げてみました。

 

『遠藤周作の霊界談義』から広がるアレコレ話《第4回 神は「沈黙」などまったくされていない》

左から、大川隆法『遠藤周作の霊界談義』、月刊ザ・リバティ(2007年11月号)、三浦正雄・矢原秀人『新・あの世はあった 文豪たちは見た! ふるえた!』(ヒカルランド)、遠藤周作『好奇心は永遠なり」(講談社)。

 

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『遠藤周作の霊界談義』

『遠藤周作の霊界談義』
新・狐狸庵閑話

大川隆法 著

○ 遠藤周作の死んだあとの体験
○ 劣等感にどう対処すればよいか
○ はたしてイエス・キリストに会えたのか
○ ユーモアは神の武器の一つ
○ 信仰の奇跡について思うこと
○ 遠藤周作の過去世を探る
○ 狐狸庵流・人生アドバイス  ほか

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